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はじめに


エッセイ/散文/紀行文のアンソロジー『感光2』のWeb版をお届けします。

 

当初は5月の「文学フリマ東京」の開催日にあわせて冊子の形で発表する予定でしたが、イベントの中止をはじめとする状況の変化を受けて、ここで一足先に公開することになりました(紙版も追って制作中です)。

 

エッセイのほとんどは、去年(2019年)の秋冬までに書かれたものです。編集を続けながら、その後の変化の大きさに飲まれそうになることもありましたが、読み返しているうちに「結局この雑誌でやることは変わらない」と感じるようになりました。つまりーー創刊号のテーマがそうであったようにーー変化の当事者であり、目撃者でもあるような「わたし」にもとづく言葉で語ろうとしてみること、そして、そのように発された言葉を聴こうとしてみること。

 

Web版公開に際して、書き手のみなさんがあらたに近況やメッセージを寄せてくれました。

これら最新の「個人個人の体験の前線から送られてきた報告」(P・オースター)は、執筆者それぞれのプロフィールの末尾に掲載しています。

 

2020年4月29日(首都圏の「緊急事態宣言」から22日目)

『感光2』発行人 川野太郎