· 

傍らにある本 2021/03/23


晴れ。ゴミ出し。洗濯。ミーティングのために出勤退勤。

これから先のことについて、漠然とした、寂しい考えがぐるぐるめぐっている。

公園では桜が咲きはじめていた。頭がやや重く、床の上で夕方を迎えた。

 

夜、家の前の道にパトランプを点滅させたパトカー4台が列になってあらわれ、とまった。

音を立てて去るときに外を見たら、けっきょく5、6台はあつまっていたようだった。

 

昨日、平野甲賀さんが亡くなられたと知る。氏のデザインした本で手に取ったものは、

気づいていないのをふくめると途方もないことになりそうだが、いま本棚をざっと見ると、

メカス『メカスの友人日記』、ディネセン『アフリカの日々』、ヒューズ『ジャズの本』、

松永良平『ぼくの平成パンツ ソックス シューズ ソングブック』(ぜんぶ晶文社)などなど。

そして、先月に寄稿した(現在は)Web上のミニコミ誌「水牛」の題字デザインもそう。

古書店で店番をしていて、その棚に氏のデザインした本がないということはまずありえない。

傍らにある本の装丁者であったし、書架のあいだを歩くなら、これからもそうだろう。