終日雨。
最近よく思い出す、すごく好きなシーンというか、設定がある。
シオドア・スタージョンのSF小説『ヴィーナス・プラスX』に、
いわゆる人類とはまったくちがった社会で生きる両性具有の人々
「レダム人」が出てくる。
彼らはいつも身につけている道具を使って、対話の最中、
大きな鏡を相手とのあいだに出現させることができる。
レダムの人々はめったに争うことをしないのだが、
この道具がそれに一役買っている。
怒っている人が鏡のなかの自分を見ることで、怒っている自分を客観的に見ることになり、
怒りが静まるのである。しかし人は自分自身の姿を見ることは普通したくないものなので、
相手にその鏡を向けるときは一ひと言、断りを入れる。
それが出現するときの描写はとてもユーモラスで、思い出すたびにフフッと笑いそうになる。
今日はまったく調子が出なかった。
とくに痛めているわけではない片膝がすこし痛んだ。
天候のせいだろうか。