昨日は1日雨だった、が、調子が落ちず、翻訳し、勤務先のホームページの更新をし、各所にメールを送り、InDesignをいじり、ポッドキャスト用のオープニング音源をGarageBandで作った。ぜんぜん連絡していない人にも気分で連絡して、ちょっと後悔したが、まあいいかという感じ。寝る前にディネセン『冬の物語』の「真珠」を読む。最後までどうなるのかわからない、どんな話なのかわからない。読んだあとも「不思議なもんだなあ」と思う。面白いのは間違いない。
今朝は5時前に起きて翻訳。7時までに2ページ進んだ。それから昨日から作っていた音源を完成させる。いま7時半過ぎ。ちょっと精神が活動しすぎかもしれない。後が怖いから、身体を休めていかなければ。
二度寝。朝食。洗濯。
午後、出勤。道端で知り合いとすれ違い、十分ほど立ち話。
仕事の合間、同僚の、イラン人のDさんとはじめてのんびり話す。聞くと、Dさんのおじいさんがtheaterの監督で、脚本家だという。
「え、ひょっとしてアッバス・キアロスタミ?」と言うとDさんははじけたように笑いながら「そんなすごい人じゃない」と言った。
theaterを映画館と勘違いしたのでそう訊いてしまったのだが、実際は「舞台監督」で「劇作家」だった(それに「おじさん」だった)。
でも「日本でキアロスタミなんて見ている人にはじめて会った」というところから会話が転がっていった。
キアロスタミは巨匠で日本でもたくさん見られていると思うが、Dさんは日本に来て一年で、会うのは仕事柄、武道団体の関係者が
多いので、そういうこともあるかもしれない(武道家にだってシネフィルはいるかもしれないが、そう多くはないだろう)。
キアロスタミ、バフマン・ゴバディ、マジッド・マジディ、アミール・ナデリ……話しながら振り返ると、自分もけっこう見ていた。
いまのイランの映画や俳優をいろいろ教えてもらった。そのあと、オフィスにふたりの来客。
一時間ほど自主稽古。同僚たちと夕食。いくつも笑い話。帰って洗濯物を取り込んだ。
夜、いま準備しているzineの原稿が届く。素晴らしかったので著者に電話。小一時間ほど話す。
ポッドキャストの反響を後藤くんと交換し合う。うれしい。
自分で聴きなおすと、テンポにまかせてけっこうざっくりしたことを言っている。
とくにル・クレジオのテキストについての箇所はかなり記憶の印象で喋っていた。
「言葉の外側にある視線を受けながら書いている」という印象自体はやっぱり変わらない。
とはいえ、調べて話すことを心掛けて心がけすぎることはない。
ずっと薄曇りだったけれど、雨は降らなかった。汗ばむけれど気持ちのいい気候。