曇り。
今朝未明、オフィスにいつもいた犬が亡くなった。飼い主からその顛末を聞いた。
今日いた職員でやることを手分けして、わたしはFとスーパーに行って仏花を買い、
その犬の眠っている段ボールの棺をうめた。火葬の手筈がととのえられた。
通夜の代わりではないけれど、棺の側で残っていた三人で昼ごはんを食べた。
食べながら、Fがふと言ったことに、三人で発作のようにお腹が痛くなるほど笑った。
そしてこの日は、寂しさの感覚をひきおこす、もっとささいなことがもうひとつあった、きわめて個人的なことで。
それではじめて煙草を買って(友達にもらったことはあるが)、はじめてビルの屋上でひとりで吸った(というかふかした)。
ものすごく不味かったが、気分は少し変わっていた。でも煙草は二度と吸わないだろう。
のこりの十九本はスモーカーの同僚にあげることにした。
でも先々月に友達にもらったのはもっと細くてヤニの匂いがしなくて、
ふかすだけで煙が山間の空に消えていく感じとその時間ぜんたいがよかった、
それで友達にあらためて訊いたら、それはいわゆるリトルシガーというやつで、
煙草とは微妙に違うものだった。
煙草に失敗したからか(気分が変わったのだからじつは失敗ではないのだけれど)、
無性にそれがほしくなって、近所のコンビニと煙草屋を自転車で巡るが、置いていない。
ついに見つけた店は広くて、一味違う感じの構えだった。お店の方はとても親切だった。
「煙草好きな人が買って行かれますよ」と、そのリトルシガーのことについて言った。
買ってはみたものの、ばかばか吸うことはまずないだろう。お守りのようなものだ。
郵便受けに、英語のタイトルをつけるという仕事未満だがたのしい手伝いをした本の献本あり。
とてもうれしい。
今月の日記は飛び飛びになって、しかも少なかった。
だからだめというのじゃなくて、「今日は長いなあ」と思っている。
寂しくなったり笑い転げたり気持ち悪くなったり嬉しくなったりが1日のなかにぎゅっとあって、
振り返ってみるとあきらかに一色じゃないと感じられる日は、書き留めておきたくなる。