晴れ。北風。見送り。いちにち、おおむねぐったり。
「ライムスター宇多丸とマイゲーム・マイライフ」というラジオをポッドキャストで聴いていたら、
ゲーマーではないが自分なりに濃密だったゲーム漬けの日々が蘇ってきた。
我が家はテレビゲームがある家ではなかったが、学校に行かなくなった中学生のときに、
不登校の子たちがあつまる施設で知り合った友人の家で毎日いやになるほどやった。
よくやったのはなんといってもゲームキューブの「大乱闘スマッシュブラザーズ」とニンテンドー64の「エキサイトバイク」で、
スマッシュが決まって場外で撃墜されたときのボイス、バイクが横転したときのボイスを覚えている。
64のマリオカートもやるにはやったが、
アイテムでパワーバランスが適度に均されるところを友人が気に入らず、
レースよりも風船を割り合う「バトル」のほうが盛り上がった。
延々とカチャカチャやっているとしだいに日が暮れてきたが夕日は見なかった。
バトルフィールドとレースコースを見ているあいだに、気づくと薄暗くなっていた。
時間を潰す、というのはまさにああいうことだったのではないか。
目前の危機はなかったが、なんとなく不穏に感じられる空気のぬるさがあった。
でもゲームがなければあの時間をやり過ごすのははるかにむずかしかっただろう。
それから、おぼろげに記憶に残っていて印象的だった(世界観がなんとなく好きだった)のは、
いま調べたら「ファンタシースターオンライン」という名前だった(ゲームキューブ)。
3人から4人くらいでやっていたスマブラやエキサイトバイクとちがって、
これはその友人とふたりで、泊まりで遊んだときなんかにやった気がする。
あとから聞くと、その友人の母親は自宅が中学生どもの溜まり場になっているのをすくなからず不穏に思っていたらしい。
そりゃそうだ。すまない気持ちと感謝の気持ちがわいてくる。
友人がブログで更新している日記を読む。
背筋が伸びて、読めることに感謝する。いつも。
お茶を淹れた。2年近く途絶していた習慣で、できれば再開させたい。