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わたしの裏口 2020/05/14


引き続き停滞期。昨日からできるだけ横になり、仕事は持続可能な程度の最低限におさえて、料理も適当に弁当に切替えたりしている。学生のときなんかよりは、そのことに落ち込み過ぎなくなった。

 

坂口恭平がnoteに書いている『躁鬱大学』を読んでいる。おもわず笑ってしまう。当人が言っているけれど、「なんでこんなにわかるの?」状態の読み手のひとりだ、わたしは。程度の差は置いておいて、自己否定がおかしなほど強い時期と、そのときに比べると不自然と思えるほどに不安を感じない時期がいったりきたりするその運動がばしっと書き留められていると感じる。励まされている。

 

本は読めている。数年前に古書店で買ってぱらぱら読んでいるラングストン・ヒューズ『ジャズ』(木島始訳)の、ブルース(ブルーズ)の説明が今日、とてもよかった。翻訳もしびれる。

 

音楽は、のろく、しばしば悲しみにみち、それにもかかわらずシンコペートされていて、背後にこう云っているかのような一種の行進する低音を持っています。「宿命や、これらの憂鬱さ(ブルース)それじしんにもかかわらず、わたしは進んでゆく、ゆきつづける! わたしはそこに辿りつこうと進んでいるんだ」と。あるとても美しい古いブルース「心に悩みもち」は、つぎのようなリフレインをもっています。「いつかお日さまがわたしの裏口に輝くんだわ。」それが、悩みについての、だが太陽をさがしもとめている、ブルースのあるありかたなのです。(p.133)