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Beirutから教わったこと 2021/02/09


昼、ふとBeirutの音楽が聴きたくなった。

晴れていて、寒い日だからというだけでもないけれども。

 

インタビューを読んだ印象だと、BeirutのZach Condonは、アルバム制作とアルバム制作のあいだにほぼ毎回、怪我をしたり(骨折しすぎ…)、別れや気鬱を経験したりしている。そして、でも、あたらしい音楽には、いつも楽しさというか暖かさというか、喜びの感じがある。つまり、立ち上がるところを見せる、奏でる。そういうところがとても好きで、尊敬している。いろんな音楽や小説があるけれど、「生還して、喜びにまた気づいたのだ」というのが聞こえてくるような作品は自分にとっては特別で、その良さを教えてくれたひとりがBeirutだと思う。2007年の2作目『The Flying Club Cup』で知ってからずっと、あたらしい作品をいつも楽しみにしている。

 

1日かけて、あれこれ作業しながら、Beirutのディスコグラフィーをすべて聴き返した。最近のものから遡って。1stアルバム『Gulag Orkestar』のボーナスCDとして入っている『Lon Gisland EP』を最後に聴いているとき、また何気なくTwitterを見はじめてしまい、その騒がしさに落ち込む。その騒がしさに肯定されない人間だといわれながら、しかし乗らないことが悪いことのように思わされるような…。

 

雑誌のアカウントを退場させることを本気で考えないといけない。それなしでも全然構わないんだと言えるように。

 

とにかく暗澹とした気持ちになって、だらだらチャットでやりとりしていたOさんに電話。